RX100と赤外線写真

RX100は赤外線に対する感度がちょこっとあるので、IRフィルターを掛けることで赤外線撮影が出来るようになります。

赤外線写真そのものの原理だのなんだのについては、Google先生にお尋ねいただくといくらでも教えてくれるサイトが見つかるのでアレなのですが、RX100でやってみた! っていう情報、ほとんどないんですよね。

デジタルでの赤外線写真に必要なものは赤外線に感度のあるカメラと、IRフィルター。これはゼラチンフィルターでもフィルター枠にくるくる嵌めるタイプのフィルターでもどちらでも良いんですが、とにかく赤外線だけを通すフィルターですな。この2つです。

この『赤外線に感度のあるカメラ』っていうのが難点でして、私の手持ちのカメラは一眼レフもミラーレスも全滅。最近のカメラはセンサーの前にIRカットフィルターといって、赤外線をカットするフィルターが付いているんです。しかも新しいのほど優秀で、しっかりカットしてくれるもので赤外線がまったく写りません。まあ普通は可視光線しか撮らないですから、赤外線が写る必要なんてないんであります。

そこで、コンデジならIRカットフィルターがいい加減で赤外線も一応写る事が多いよ、っていう情報を頼りにRX100と、あとまったく使っていなかったCanon Powershot G3を試してみたところ、両方OKでした。でフィルターを買いにいって撮ってみたところ、「なんじゃこりゃー!」って世界が撮れました。

 

いくらRX100が赤外線に対して一応は感度があるといっても、手持ちで撮れるほどのシャッタースピードが稼げるわけではないので、なっかなかスローシャッターになってしまいます。短くて1秒、絞ると8秒とかそんなもんですね。もちろん感度は画質を優先するのでISO125の基準感度。

実際に肉眼で見る世界とどう違うのか、写真で見てもらいましょう。真ん中に出てくるツマミの部分を左右にスライドさせると、ビフォーアフター比較ができますからね。

 

なんだこれ気持ちわるっ! っていうのが普通の反応だと思います。

まだテスト段階なので大した被写体を撮っていないんですが、撮る風景を選べば面白い写真になりそうな気がします。
要は赤外線を反射するものが明るく=白く、反射しないものが暗く写るってだけなんですが、言葉では説明できないインパクトがありますよね。もう一つ上のスキルとしてカラー赤外線写真っつうのもありまして、それもリサーチは済んでいるのですが可視光線に対して赤外線領域の感度がしっかりないと写らないので、今のところチャレンジできていません。

出来ることならRX100を使ってカラー赤外線写真もやってみたいところなんですが、RX100はレンズの構造上、赤外線写真をやるとホットスポットといって画面の中央部分にぽこっと明るい部分が出来てしまう事が多い……というか毎ショットほぼ確実に出来ています。アップした分はRAW現像段階でちょちょっとお直ししていますけどね。

このホットスポット、明確に「これが原因」というのは明らかになっていないそうなのですが、どうもレンズの構造による原因が一番大きそうだ、っていうのが市販のデジタルカメラを赤外線改造する業者さんのサイトで公開されていたりします。

少なくとも私の環境で実験した限りでは、絞ると明らかに力強くホットスポットが出来るんですよね。だから風景をびしっと撮りたいと思うと厳しいし、もしRX100のIRカットフィルターを外す改造をしたとしてもレンズの構造に由来するならホットスポットは出続けるんだろうなと。レンズの鏡筒をばらして内側を塗装し直すくらいすれば、ひょっとしてホットスポットも出なくなるのかもしれないですが、分かりませんやね。そこまでのスキルもないですし。

上の作例は、赤外線写真の方がスローシャッターになってしまうので三脚を使いましたが、IRカットフィルターを外す改造をしたカメラであれば手持ちでも撮れちゃうので、勇気のある方は是非とも業者さんに改造依頼に出すか、ご自分でバラしてIRカットフィルターを外してみると面白いと思います。もちろん自己責任でね!

あえてリンクしませんが、YoutubeにアップされているRX100分解動画を見てみると、分解そのものはさして難しくなさそうなんですがIRカットフィルターがかなりしっかりCMOSセンサーにくっつけられているように見えました。あれ専門にやっている業者さんなら、何事もなかったようにきれいに外してくれたりするんでしょうか。その辺りも興味があります。

というわけで、また!

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