RX100+フィルター

RX100は純正オプションであるフィルター枠を取り付ける事によって、一眼レフのように各種フィルターを取り付ける事ができるようになります。

 

フィルター枠・VFA-49R1

純正フィルター枠というのはこちら。VFA-49R1という型番で、RX100とRX100 M2は共用です。M3はレンズ鏡筒がコンパクトになったようなので、型番が変わるようです。

このフィルター枠、RX100のレンズ側表面にベースをぺたっと貼り付けます。

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EOS 5DII + Makro-Planar T*2/100 ZE

こんな感じ。外しておけば邪魔にならないレベルの出っ張りです。

ここへフィルター枠をかちゃっとくっつけ、適宜お好きな49mm径のフィルターを取り付けられますと。

私の場合、景色というか雲がもこもこで良いなーなんていう日はPLフィルターをくっつけます。

EOS 5DII + Makro-Planar T*2/100 ZE

EOS 5DII + Makro-Planar T*2/100 ZE

なんていうんでしょう、フィルター枠にPLフィルター、しかも現代的な薄枠じゃなくって安くて分厚いPLフィルターなので、ずんぐりした見た目になっています。
更に運搬する時は、ここへレンズキャップをくっつけるので厚みが増します。

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EOS 5DII + Makro-Planar T*2/100 ZE

正直けっこう邪魔くさいんですが、PLフィルターを使えるというのはたいへんありがたいので我慢しましょう。フィルターを使わない時は、フィルター枠ごとぽこっと取り外してバッグにでもしまっておけば良いですからね。

 

クローズアップフィルター

さて、レンズの前にねじねじとねじ込むタイプの49mmフィルターなら何でもくっつきますから、クロスフィルターだろうがソフトフィルターだろうが好きなフィルターをくっつければ良い訳ですが、PLフィルターも含め、基本的にフィルターってだいたい飛び道具的なエフェクトをかますものですから、本当は入力段階である撮影時にはあんまり掛けたくありません。

個人的には「そのフィルターを使わないとどうしても得られないもの以外は要らないんじゃないの?」という考え方をするもんですから、デジタル処理で後掛け出来るものはやりたくないんですね。出来るだけクリアに記録しておきたいんです。

ただ、初代とM2のRX100は望遠側がぜんぜん寄れない、つまり望遠にして、食べ物や花なんかをクローズアップして撮りたいと思ったとしても、RX100の望遠側はすぐに「もう寄れません! もう寄れません!」ってAFがAFすることを拒否してしまって大きく撮る事ができないんですね。

 

近くにピントが合わない

この現象、カメラに詳しくない方はピンと来ないかもしれません。私も一眼レフを買ってしばらくはぜんぜん理解できませんでした。

どういう事かというと、レンズってそれぞれ固有の焦点距離が決まっていて、焦点距離っていうのはそのレンズで写る角度を表しています。単焦点のレンズは最初から「この角度で写ります」って決まっています。ズームレンズは「この角度からこの角度まで写ります」って決まっているんですね。

と同時に、レンズごとに「この距離までピントが合います」っていうのも最初から決まっているんです。

人間の眼でイメージしてもらうと分かりやすいと思います。自分の指をじーっと見つめながら、指をどんどん眼に近づけていくと、ある一定のところからもうピントが合わなくなりますよね。カメラのレンズもそれと同じなんです。
一般に望遠レンズほど近いところにピントを合わせるのが苦手で、広角レンズほど得意です。そしてすごく近いところまでピントを合わせる事ができるのを「マクロレンズ」って呼びます。

RX100は別にマクロ機能を搭載したカメラではないので、ズームを望遠側にした際にそこそこ近いところまでしかピントが合わなくっても別にいいじゃーんと個人的には思うんですが、世間というのはそう簡単に許してくれるものではないようです。開発陣も大変ね。

M3はそのあたりを改善して、より近接撮影に強くなっているようですが、RX100は登場時から「望遠側で寄れない」って言われておりました。

 

クローズアップフィルター

そこで登場するのがクローズアップフィルターです。こんなの。

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EOS 5DII + Makro-Planar T*2/100 ZE

写真だとちょっとわかりづらいかもしれませんが、要は虫眼鏡と同じ凸レンズです。恐ろしく原始的な感じがしますが、実際のところ効果は大きいっちゃ大きいんですな。

どんな塩梅かといいますと

まずこれがモデルです。RX100(初代)を望遠側いっぱいにして、真上から撮っています。だいたい体長30cmくらいでしょうか。
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望遠側で一番近寄れるところまで寄ってみましょう。

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↑体長が30cmのものがここまでしかクローズアップできないというのは確かに物足りない気がするかもしれませんが、これ広角側ならもっとぐいぐい寄れますからね。あくまで望遠側だと、という実験です。

それではクローズアップフィルターをくっつけてみましょう。No.2です。

クローズアップフィルターNo.2

クローズアップフィルターNo.2

どーん。なかなかのクローズアップになりました。

クローズアップフィルターはナンバーが大きくなるほど倍率も上がっていきます。じゃあ次はNo.3

クローズアップフィルター、No.3

クローズアップフィルター、No.3

ぐいぐいとクローズアップですが、No.2と比べると大差ないですね。

とまぁ、こんな感じです。
クローズアップフィルターって、とにかくクローズアップしたいときは便利といえば便利なんですが、このフィルターをくっつけると無限遠が出なくなるし、写りもあんまり美しいとは言えない感じなので敬遠しています。あとピント合わせが極端に難しくなってしまうんです。AFにまかせておけば異様に外すし、MFでのピント合わせも無闇に高難易度です。

なので、花を撮る可能性がある春先であっても、クローズアップフィルターは使うのをやめてしまいました。どうしても「いわゆるマクロ写真」らしい感じで花が撮りたければ一眼レフにマクロレンズを付ける、というのが、身も蓋もないんですがベストだからです。人間諦めが肝心ですからね。

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