こんにちは。今日は金曜、ひょっとすると木曜くらいに考えていたのですが、大曽公園という大きな運動公園へ行ってみたら野球やサッカーをやっていて「さては……祝日か!?」と思っていたら土曜でありました。
土曜ということは15日、15日といえば近所の神社で夕方からなにか祭礼があった気がするので、それを見に行けたら良いなあと考えているのですが、今日はバッテリーのレビュー動画を作らないといけません。つってまあ土曜日に入っちゃったので、依頼してきたメーカーはお休みでしょうから、明日やっても同じっちゃ同じなんですけどね。

レビュー動画の力点
というわけで今日は珍しくYouTubeのレビュー動画についてお話いたしましょう。
YouTubeのチャンネル登録者が1万人を超えたくらいから、チャンネルの規模や方向性に応じて色んなメーカーや代理店から声がかかります。
曰く、ネットプロモーションをやっている会社から提携しようという呼びかけであったり、オンラインサロンをうちで開講しないかという呼びかけであったり、様々あるのですが、一番多いのは商品レビューというやつですね。
どこかしらの何かしらの製品を自分のチャンネルで紹介してほしい、というやつです。
このレビューは大きく2つに分かれる、といいますか私の中で2つに分けています。その2つとは、宣伝かレビューか、です。
宣伝かレビューか
順序が逆になってしまいますがレビューの方から先に説明すると、レビューは商品が自分にとってどういう感じの使い心地なのか、良い点と悪い点を正直にお話しちゃうぜというやつでありまして、レビューする商品の無償提供があり、それ以外の報酬はない、というのがひとつのラインです。
例外としては今度公開する車用のドラレコについては取付工賃を出してくれるということでありまして、商品代金以外の支給を受けるのは初めてでありました。私の考えとして、たとえばレンズレビューであればモデルさんのギャラみたいにかっちり名目のある経費は自分の懐に入らないので受け取っちゃって良いだろうと思いますが、今のところでドラレコの取付工賃以外で経費を受け取ったことはありません。というかそのドラレコの経費も、公開あとに振込らしいので、支払われなかったとしてもまあいいやと考えています。
これはつまり、商品の提供をもってして話題の提供をメーカーなり代理店からしてもらう形で、商品提供者はクライアントではないという考え方でやっています。ですからレビュー内容については指図を受けません。以前ニコンが金銭を出す代わりに内容についても指図しようとしてきましたが、むしろ国内メーカーがステマをやろうとすんのかあ、と驚きました。カメラ雑誌界隈のあれこれ漏れ出してくる情報を聞いていても、国内メーカーこそそうやって裏で手を回して操作してやがるなあ、というのが多く、むしろ中国人の方が「貶されても構いません! だってレビューだし! 褒めてくれたらそりゃ嬉しいけど!」というテンションで、さっぱりしているんですよね。
宣伝
報酬を出してメーカーの意に沿うように動画を作らせたら、それはもう広告宣伝でありまして、普通は自分のチャンネルを見ている人たちに対して嘘をつきたくありません。自分やチャンネルの評価が下がりますからね。
しかしそれでも商品の宣伝をするために嘘をつき、その代金として広告料をもらうわけです。広告料を支払うということは、商品提供者は話題の提供者としての立場を完全に超えており、当該の代理店なりメーカーなりは報酬を支払った時点でクライアント、つまりお客さんになっちゃいますね。
その場合、商品を手に持ってコネコネ、ナデナデしながら「素晴らしいですよお~」とやったところで、視聴者に買わせるためにやっているわけで、欠点をズバリ指摘することは出来ませんし、意識はクライアント側に向いてしまうので、YouTubeチャンネルの視聴者たちに対する親切心はごっそり減ってしまうことでしょう。嘘をつかないことって情報選別にかけるコストが減らせるので、実は親切なんですよね。
ただ私も広告業界の端っこで飯を食わせてもらっていますから、その構造を皆さんがご存知の上で、つまりスペックなどの事実関係を除いた部分は嘘がベースになっている可能性も多々ありますよ、というのが分かった上で「へー」と見るのであれば、全然アリだと思います。
たとえばボラギノールのCMに出ているタレントが、本当に痔を患っているかというと、大抵はそんなことはないだろうと視聴者は考えるでしょう。だってコマーシャルはコマーシャルだもの、といった具合です。タレントが缶コーヒーを持って「美味い!」とかやっていても、タレントが本当に美味いと思っているかどうかは別、だって仕事だもんね、演技だもんね、というのをまあほぼ全員が分かっていることでしょう。
ですから、レビューとして自発的に動画を制作しているのではなく、宣伝としてやっていますよ、というのが見ている人にも明らかであればOKだよね、というので、YouTubeにはプロモーション動画であり、利益相反がありますよ、それを念頭に置いて見てね、と周知するオプションがあります。
これはステマを回避してフェアな市場を保つために適正なシステムだと思いますが、このオプションをオンにしたところで、YouTuberが商品提供だけを受けているのか、それとも報酬まで受け取っているのかは分かりません。ステマでないですよ、と自己申告しているに過ぎないのです。
客の問題
ただこれはそもそも、情報を受け取る視聴者サイドが「レビューだと思って見ていたのに、報酬を受け取っていたら広告じゃねえか嘘つきやがって!」という風に怒るのであれば、メーカーも怖くてナメた真似は出来ないんであります。
突き詰めれば写真でいうドキュメンタリーなのか、コマーシャルなのかで同じ写真でも全然扱いや評価が変わってしまうのと同じだなと思います。
コマーシャルだと思っていたらドキュメンタリーだった、というのは意外にもアリなんですよね。認められる場合がほとんどだと思います。しかしドキュメンタリーだと思っていたらコマーシャルだったというのは、「嘘だったのか」と怒る人が出てくるでしょう。むしろその後に続いて嘘で名誉やお金を稼ごうとする不届き者が出てこないように、怒ったほうが良いです。
コマーシャルは部分的に嘘でOK
コマーシャルはスペックだけ本当であれば、演出的なところについては嘘を許容するものです。演出とは嘘のことで、嘘がイコール悪という話でもありません。
今回のレビュー対象商品であるバッテリーについては、嘘をつく余地がないくらい真っ当でストレートに褒められる商品だったもんですから、私もほっと胸を撫で下ろしています。欠点の指摘どころか、ここがもっとこうだったら良いなあ、次回作に期待しますみたいなことすら日本メーカーは嫌がりますし、中華メーカーの皆さんも嬉しくはないと思うのですが、そこは「レビューですから」というのでOKです。でも褒めたいんですよね、こちらとしても。
バイアスはしょうがない
私もいち消費者として、自分が買っちゃった機材に対して、特に高額であったりして後に引けない機材の場合、少しでも貶す文言を目にすると嫌だなあと思うことがあるにはあります。皆さんもきっとそうでしょう。ただ、個人の偏った立場からの意見だとしても、正直であることのほうが社会全体で見ればより有益なんじゃないかと思うんですね。
褒めるところがない商品であれば、「これちょっと貶すだけになっちゃうからうちでは扱えないわ、ごめん」というのでメーカーに返送したほうが良いんじゃないかと思いますし、私も明らかな不具合があって送り返したことは何度かあります。純然たるドキュメンタリーであれば、そこまで含めて「運用がまずいね」というので晒しちゃうのもアリかもしれませんが、そこは武士の情け的ななんとやらでOKということにしています。
そんな感じで、自分が興味を持った商品のレビューは今後もちょいちょいやっていこうと思っています。前回やったドラレコのレビューは3月21日に公開予定です。ソニーのSTARVIS IIというセンサーを載っけた最新のドラレコが夜間どれくらいきれいに録画出来るのか、メーカーが声をかけてくれたおかげで体験出来たので個人的には大変面白かったであります。
というわけで、また。