RX10で撮りました。0が一個足りないわけではありません

こんにちは。
中古で良い出物があったので、今さらなんですが初代の方のRX10を買ってしまいました。いやもうバーゲンプライスって言って良いほど程度が良くてお安かった!

関西人はいかに安く買ったか自慢し、関東人はいかに高かったか自慢するっていう話がありますが、私はどちらかというといかに安く買えたかを自慢したくなるタイプです。目利き自慢VS財力自慢っていう感じですか。

なんで買ったのか

RX10を買うに至った経緯は、

  1. ちょっと動画を録る機会が増えそうだ
  2. XAVC Sで録れる機種。良いよね
  3. しかもRX10シリーズ、レンズ内蔵で楽そう(動画を録るのは片手間なので、あまりガチャガチャやりたくない)
  4. RX10IIだとダイナミックレンジ広々のプロファイルが使えて絵作り的には良さそう
  5. ただそれやっちゃうと編集の手間がな……4K要らないしな……スローモーはちょっと欲しいけど
  6. と思っていたところにRX10の良い出物が!

っていう感じです。

今回の記事でこれだけRX100で撮影。

今回の記事でこれだけRX100で撮影。

そう、写真はスナップ写真だろうが可能な限りぜんぶRAWで撮っているというのに、動画は出来るだけ楽にやりたいんです。むしろ編集すらしたくないレベル。

なので、RX10初代、ちょっと動画テストもしてみましたけど個人的には非常に良いバランスです。Sモードでシャッタースピード固定、あとはRX10さんにヨロシク! です。ゼブラで白飛びだけ気にしています。対応するSDカードを持っていないのでAVCHDで試しましたけど、全然きれいね!

このブログではRX100の静止画をメインで扱っているので、静止画機として使ったRX10のレビューをいたしましょ。

静止画機としてのRX10

RX10はRX100IIと同世代なので、もう裏面照射型のセンサーになっています。
http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-RX10/feature_1.html

飽くまで個人的な意見なんですが、裏面照射型のセンサーって高感度に強いっていいますけど、逆に低感度はあんまりアレなことが多いんです。

RX10もご多分に洩れず、高感度で撮った時は実際にメーカーの言うとおりEVで1段分くらいノイズレベルが低いんですが、裏面照射でないRX100初期型のISO125で撮った時のようなローノイズ、超鮮鋭な画像は撮れません。

ここがね……世の中上手くできているといいますか、しょうがない部分ですよね。

個人的には初代RX100の低感度画質、さらにレンズは広角側で撮った時の画質がピンポイントでめちゃくちゃ好きなんですよ。初代のセンサーで広角28mmとか35mmあたり固定焦点のカメラが出るなら予約して買うレベルです。それくらい初代のセンサーが好き。

ただそれって、RAWで撮って自分でシャープネスの設定をいじくって現像するから、またピクセル等倍でいちいち見るからこそ「すげえなこれハァハァ」って分かることであって、世の中のほとんどの人にとっては高感度でもノイズレベルが低いってことの方がよほど利便性が高い筈です。だって普通の人は、ISOいくつで撮っているとか、ぜんぜん気にしていませんよね。

あと動画機としてちょっと録った感じでも、ほら動画ってフルHDでも横が1920pxしかないでしょ。4Kでも1000万画素程度です。初代RX100の低感度がキレイだ! つっても、それは静止画として2000万画素で撮って拡大して見た時のことであって、縮小して見ているのと同じフルHDでは違いが分からないし、低感度で違いが分からないなら高感度にした時にノイズが乗りにくいほうがやっぱり良いんですよね。

なので、個人的にはちょっと寂しいところはあるんですが、RX10の画質、ぜんぜん良いな、すごいなとやっぱり感心しました。むしろ民生レベルでこれって凄いですよ。

操作メニューだなんだは最近ソニーのカメラばかり使っているので慣れてしまっているし、レンズもよく出来ています。
広角端では周辺の流れが強いので、換算28mmくらいから使い始めた方が良いと思いますけどね。この換算24mmだとけっこう周辺が流れちゃうよね、っていうのはどこのメーカーのレンズでも同じようで、28mmあたりを切ると設計が非常に難しくなるんだそうです。

ただほら、民生レベルではつい最近までほとんど意味のない画素数競争をしていたくらいなので、いかにビシッと美しい絵が撮れるか、っていうよりも、カタログスペック上すごい数字が並んでいるぞ! っていう方が売りやすいのは事実なんでしょう。そのあたり、最近のソニーは十分カタログ上のスペックも凄いし実際に撮ってみると絵もすごいっていう化物みたいなカメラを出し続けているので、大したもんだなぁと思う次第です。

前口上が長くなっちゃいましたが、作例を見ていただきましょう。

お写真。

20160203-DSC01620 20160203-DSC01630 20160121-DSC00069 20160121-DSC00096 20160121-DSC00354 20160123-DSC00549 20160123-DSC00656 20160131-DSC00770 20160131-DSC01100 20160203-DSC01309 20160203-DSC01310 20160203-DSC01316 20160203-DSC01344 20160203-DSC01410 20160203-DSC01444 20160203-DSC01561

はい。すべてRAWで撮ってLightroom CC 2015で現像しております。

縮小しちゃっているので、前段のピクセル等倍にしたときの鮮鋭さがどうこうっていうのはほとんど関係ありません。
ええ、そうなんです。この程度のサイズだったら表面照射だろうが裏面照射だろうが、分からなくなっちゃうくらいには鮮鋭に写るセンサー、そしてレンズなんですね。

むしろRX100シリーズと比べると、レンズの設計に余裕があったせいかよりリッチな写りをする部分もあります。特に望遠側が良いんですわ。その辺のミラーレス一眼とタメを張れるんじゃないか、いやむしろ下手なマイクロフォーサーズ機よりも良くないか? っていう写りです。

RX100シリーズと比較して

センサーが同じなので、白が飛びやすいよねーとか、シャドーのこのへんを盛り上げるとカッコいいよねーとか、そういう特性は全部一緒です。当たり前なんですが見事なまでに一緒。

レンズは余裕のある設計でリッチな描写ですけど、逆にRX100シリーズが沈胴式であんな容積しか許されていないのに、あんだけ写るレンズっていうのは凄いな! って感心しました。

そう、RX10を使ってみて、改めてRX100の画質のものすごさに気付かされた感じです。「お前、やっぱすごいな!」って。

まるでRX10を貶しているような話になってしまうのでアレなんですが、RX10は動画機として使うことを前提に、なおかつ「何でも撮れまっせ」っていう限りなく万能機に近いカメラとして、ものすごい性能を持っています。実に便利。

ただ、RX100初代の低感度、広角側と比べた時だけ、一点突破力に優れたそっちの方が可愛く見えちゃう、っていう話です。仕事でどっちかしか使えないって言われたら迷わずRX10を選びますからね。

というわけで

私のRX100が本当にもうやばくなってきているので、そのうち入院するなりして手元にない期間が出てくるかと思うんですが、その際はRX10にも静止画機として頑張ってもらおうかなと思っています。

動画を録っている合間にちょちょっと静止画を撮るっていう使い方もできますし、あとそうそう、ホットシューが付いているんですよRX10には。なので、このブログでも外部ストロボを使って遊ぶ写真をネタとしてやろうかなと思っています。上の作例、お茶のペットボトルの写真はなにもペットボトルが撮りたかったのではなくって、ホットシューでストロボを発光させました、っていう作例でした。

最後に

最後に、このブログにコメントを下さっている方々、ありがとうございます! 励みになっとります! そのうちオフ会兼RX100でカッコ良く撮るにはこうしろワークショップをやりましょう!

ただ、アレとコレを買おうと思っているんだけど、どっちが良い? みたいな質問だけは、聞くだけ聞いておいてプツッと音信不通になっちゃう人がほとんどなので、この場に限らず伴貞良個人として今後一切お返事はいたしません。そういう、いきなり質問をブン投げてくるような人と継続的なお付き合いに発展した事ってこれまでに一度もないですし、これからもないと思うんですよね。

あれです。迷っているならどちらも買わない方が幸せです。それしか答えはありません。A子ちゃんとB美ちゃん、どっちと付き合ったら良いかなぁ、って質問と一緒ですよ。どちらか選択するっていうことに責任が持てないんだったら、どちらともお付き合いするのは失礼なのでやめといた方が良いです。必ず「この部分についてはあっちが良かったな」って後悔しますから。

選択するっていうのは、そういう後悔しそうなポイントも込みで「よし、そういうマイナスのポイントも見極めた上で俺はこっちを採る! 欠点ごと愛するぞ!」って決意する事ですからね。そうしないとカメラは言うこと聞いてくれません。

見極めが出来ない? それは修行が足りません。むしろその修業を楽しんで欲しいんだけどなぁ。出来ない、分からないことを楽しむって最高に贅沢じゃないですか。

というわけで、皆さんも「これは!」と思うカメラがあったら財力の許す限りガンガン買ってください。RX100シリーズと同じ、この1型センサーが載ったカメラだったら、ボディごと仕様ごとにそれぞれ利便性の違いはあれど、どれを買っても後悔することはない筈。たぶん。

3 Responses to “RX10で撮りました。0が一個足りないわけではありません

  • 見極めが出来ない? それは修行が足りません。
    肝に銘じておきます!

    欠点ごと愛するぞ!
    ヒトモノに対する真摯な態度必要ですね。

    • 楽しい楽しい写真修行、これからも張り切って参りましょう!

Trackbacks & Pings

  • 空と雲とRX100 | Sony DSC-RX100だけで撮るブログ :

    […] ちなみに、前回はRX10で撮った写真でしたが、今回はまたRX100で撮った写真だけになっていますからね。RX10はだんだんコツを掴んできて、どうもゆるい系の写真を撮るのに向いているんじゃないかって思うようになってきました。カリカリ、キチキチにシャープさを求めるんではなくって、あの便利さを活かして撮って、それをゆるい方向で現像すると良いのかなと。 […]

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